代償分割という制度をご存知ですか?

8月ですから暑いのは仕方がないと思うのですが、皆様は何か対策をされていますか?
私は携帯用の扇風機と扇子をいつも持って暑さ対策をしております。
日傘の購入も考えておりますが少しだけ恥ずかしさもあり、まだ踏み切れずにいます(笑)

思うようにいかない遺産分割

さて、相続が発生すると遺産分割という手続きがあります。

相続人にはできるだけ平等に財産を分けたいと思っていても、なかなか思うようにいかないのが遺産分割です。

自宅不動産は妻に、先祖代々の不動産なので、賃貸マンションやアパートなどの不動産は長男に…

あれ、次男と長女に分けるものがなくなってきたぞ?

このように本筋から物事をとらえていくと問題が露呈してしまうのが相続の難しいところなのです。

このような時に覚えておくと便利なのが「代償分割」というテクニックです。

今日は「代償分割」についてわかりやすく説明します!

「代償分割」を覚えておこう

ということで、今日のテーマは「代償分割という制度をご存知ですか?」です。

毎日相続のお手伝いをしていると、色々な問題を抱えた案件に遭遇します。
例えば、分かりやすいところでは先祖代々の不動産を守っていた農家の相続があります。

後継者が不動産を守りやすいようにと後継者に相続させて、苦労を共にした配偶者にも不自由のないようにと自宅不動産と金融資産を…

と考えていくとその他の相続人に渡すだけの資産(キャッシュ)や納税資金が足りないことに気が付きます。

これは、全体を眺めているだけでは、なかなか気が付かないポイントです。
できるだけ平等な相続にしたいと思っていても、どのようにすればよいのかなど悩ましいことが多いものです。

そのような時に利用をすると、意外とあっさり解決するのが「代償分割」というテクニックです。

代償分割の例

例えば、1億円の不動産だけが相続財産だとしましょう。
相続人予定者は長男と次男の二人です。
不動産を長男にすべて引き継がせることにすると、次男に渡すべき財産がありません。
とはいえ、不動産を二人に分けるという事は避けたいと思っています。

このような時に長男は1億円の不動産を相続する代わりに、次男に自分のお金を5千万円渡すという事にします。

つまり、プラスの財産をもらう代わりに、マイナスの負債も負うという分割方法が「代償分割」です(遺言を活用することも多いです)。

これで、二人の取り分は5千万円ずつという事になり平等になりました。

代償分割の例

代償分割に生命保険を利用した例

さて、ここで新たなる問題が発生します。
長男には次男に渡すべき資金がありません。

こういった時に生命保険を利用します。

万が一のことがあった場合に、長男が受取人となっている保険に加入をしておきます。
長男はその保険金を原資に次男に代償財産として、現金5000万円を払うという仕組みです。

代償分割に生命保険を利用した例

これだと長男だけが貰いすぎなのではないかと言う方もいるとは思いますが、民法上は生命保険の受取金は相続財産ではなく長男の固有の財産ということになっていますから、遺留分の問題などもなく代償分割が完成します。

生命保険を使えば何でもできるという事ではないですが、一つの考え方として覚えておいていただくと、一見解決できないと思われる問題点もクリアできることもあるのです。

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